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#私の介護

秋本可愛

起業家

Akimoto Kaai
Entrepreneur

秋本可愛

介護とは、
人の可能性をひらくこと。

以前に比べて、大学卒業後の進路はずいぶん多様化している。秋本さんも、就職という既定路線ではなく、起業する道を選んだ先輩のひとり。きっかけは、大学生の時に参加した起業サークルだった。

認知症がもたらす悲しみを減らす。そんなビジョンを掲げ、認知症の人たちとのコミュニケーションツールになるようなフリーペーパーを制作。秋本さんはより良いものを作ろうと、介護施設でアルバイトも始めた。「現場に入ると課題意識がどんどん広がりました。介護や福祉はこれからもっと必要とされる仕事なのに、若い人たちは無関心で、選択肢にも入っていないところに課題を感じました」。若い人たちが、介護に関心を持てるきっかけを作ろう。秋本さんの課題意識が起業につながる。

「もちろん、すぐに何かができた訳ではなく、まずは大学生の時に、介護に興味のある若い人たちを集めて食事会を始めました。それがKAIGO LEADERSの始まりです」。 KAIGO LEADERSとは、秋本さんが代表を務める株式会社Blanketが運営するコミュニティ。現在はオンラインで、常時200人ほどが集まる。介護や福祉関係の専門職、学生、介護の当事者など顔ぶれは幅広く、それぞれが持ち寄った情報を共有する場にもなっている。

「介護との関わり方は本当にたくさんあります。私自身、介護はお世話をすることだと思っていました。でも違いました。介護が必要になった人でも、できることややりたいことはたくさんあって、それができるように環境を作っていくのが介護の仕事だよと教えられた時はハッとしましたね。若いうちから介護にふれることはすごく大事です。例えば、認知症の人たちが働くデイサービスがありますが、そういう環境があるんだって知っているだけで、介護に対する見方は変わります。将来、何も知らないまま介護の当事者になるよりも、早い段階からその世界にふれて、何かしら接点を持っていれば、選択肢が広がるし、がんばり過ぎることもないですよね」。

介護をテーマにした小学生向けの謎解きイベントを企画・開催するなど、事業を通じて可能性をひらく試みを実践している秋本さん。「たくさんの人が福祉を知れば、社会全体がもっと優しくなれると思っています。そういった接点を作ることが、私たちのテーマでもあります」。

秋本可愛/1990年生まれ、山口県出身。株式会社Blanket代表取締役。大学在学中の介護現場でのアルバイトをきっかけに課題意識を抱き、大学卒業後に会社設立。介護に志を持つ若者のコミュニティ「KAIGO LEADERS」発起人。

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