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#私の介護

草野 仁

介護福祉士

Hitoshi Kusano
Care Worker

草野 仁

介護とは、たくさんの
笑いをつくる仕事。

長崎県の離島・壱岐で暮らしている草野さん。実家は民宿を営んでいる。子どもの頃から、食事の準備ができたら泊まっているお客さんを部屋へ呼びに行ったり、一緒に遊んだり、人とのふれあいが身近にあった。

今、働いている島のグループホームも、認知症の高齢者が共同生活を送るアットホームな空間だ。草野さんはそこで、中間管理職としてスタッフをまとめながら、自分なりの色をどうやって出せるか試行錯誤している。いつも笑顔を心がけているそうだが、たまには気持ちが落ちることもあるだろう。「そういう時に、入居所の方から『ありがとうね』って、言葉を掛けられるとハッとするんです。僕たちくらい、感謝を伝えてもらえる仕事はありません。だからやっぱり、どんな時でも『笑い』が大事。介護って、笑顔をたくさんつくるための仕事だと思うんです」。

そんな草野さんのB面が、長崎県介護のしごと魅力伝道師としての活動。 島内のイベントや学校の授業を通して、介護の仕事の魅力を発信している。「大変そうな仕事だとか、世の中の介護に対するイメージってなかなか払拭されません。実際は他の業種でも、大変なことってたくさんありますよね。だから僕たちの仕事だけが、特別視されるのはおかしいなと思っています。目指しているのは、中学生や高校生のみなさんの将来の選択肢の中に、介護の仕事を加えてもらうこと。そのために自分自身の経験や考えを、伝えていきたいです」。

B面はまだまだある。例えば釣り、DJ、そして中学生の頃、友だちとビデオが擦り切れるほど、スロー再生を繰り返しながら覚えた事がきっかけで始めたダンス。「今はリズムに合わせて体を動かすくらい」と笑うけれども、リズムを取りながら楽しんでいる姿は、おじいちゃんやおばあちゃんの笑顔にもつながっているはずだ。

草野さんが思い描く未来は、介護士がいる島の宿。「まだぼんやりとした夢なんですが、ゆくゆくは民宿を継ぐつもりなので、民宿と介護や福祉をつなげられたらいいですね。例えば、軽度の麻痺や障がいがある方、そして介護を必要とする高齢者が泊まりやすい民宿ってまだまだ少ない。壱岐の自然や海産物を味わいたいと思った時に、どんな人でも壁を感じることなく、島に来れるような拠点が作れたらいいなと思っています」。

※A面・B面…人が持っている多面性について、アルファベットと多面性の〈面〉を 組み合わせて表現しています。

草野仁/長崎県壱岐市出身。 社会福祉法人玄州会に介護福祉士として所属する傍ら、長崎県が認定する、「介護のしごと魅力伝道師」として、介護の仕事の魅力ややりがいを伝える活動を通じて、介護へのイメージアップ・理解促進活動を行っている。

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